昭和5年(1930年)、小川登喜男らによる一ノ倉沢(3ルンゼ)の初登から、1980年の戸田直樹らによるコップ状岩壁フリー化まで、半世紀にわたって繰り広げられてきた初登攀の記録を多数収録。併せてその時代背景、クライマーのプロフィールも紹介されている。いまとなっては入手困難な会報・部報・著作・雑誌のクロニクルなどから拾い集めた貴重な登攀記が、ほぼ原文で、一冊の本で読める。これはもう一級の研究資料だ。時代順に編集されているので読み物としてもとっても面白い!
「クライミング記録集①」とあるから、企画として穂高岳や剣岳とかも以下続刊として予定されていたと思われるが、あまり売れなかったのか残念ながら未刊。また、この本自体も、古本屋でもあまり見かけることがないのが残念。せっかくこれだけ纏めた素晴らしい本なのに。
PS;吉尾弘氏の「滝沢本谷」も、柏瀬祐之氏の「一ノ倉沢全壁トラバース」も載っているので必見ですよ。
小川登喜男氏は凄いクライマーだったんだなぁ・・・と思いますよ。
投稿情報: 管理人-鶴多郎 | 2006/07/21 00:16