1980/山と渓谷社
「徹底した実地踏査に基づいた豊富な写真と、精確な最新情報によるフォトグラフィック・ロッククライミングガイドブックの第3弾!『穂高岳の岩場』『剣岳の岩場』に続く、“日本の岩場三部作”のアンカーは『谷川岳の岩場』」
一ノ倉沢・幽ノ沢・幕岩・マチガ沢から、1シーズンで45本以上のルートを取材し、36ルートを選んで、アプローチから終了点までを写真を多用して詳しく解説している。また、共著ではあるが、のちに厳しい自然を対象にした写真家・ルポライターとして独自の世界を創った「岡田昇」のデビュー作でもある(40ルートを岡田昇が担当)。
岩場は年々崩壊しているし、ルートもそのつど変化していく。穂高岳前穂東壁古川ルートなどはルート自体が消滅してしまったし、一ノ倉沢でも南稜フランケダイレクトの鎌形ハングの一部や、凹状岩壁の6P目なども…。駆け出しのころ衝立中央稜を目指したときに、3~4P目でハマッた(現在のカンテに回り込むラインではなくて、凹角を詰める昔のライン)ことは、トポに頼りすぎた失敗例、教訓になってます。それでも、あとにも先にもこれほど詳細なルートガイドブックは出版されていないので、資料としてもとても貴重です。現在ならインターネットの最新情報と併せて利用してもいいしね。
PS;(10年に一度しか現れないという)雪渓が完全に消えた一ノ倉沢本谷下部の珍しいショットの数々は必見ですぞぃ。
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