山道具のちょっとしたアイデアの続きです。意外と知らない(?)裏ワザを一つ紹介します。雪山テント生活中、外にキジを撃ちに出る際などに、いちいち登山靴を履いたり脱いだりするのは(特に飲んでいる時や、一旦シュラフに入ってしまった夜中など)、とても面倒なものです。そんなときのスグレモノがこれ、通称“キジ靴”です。これは中大ワンゲル時代に教わったものです。
ゴアテックスの2~3本指のオーバー手袋(オーバーミトン)を予備手袋として装備に入れておけば、足は濡れないし、十分に温かいし、雪山生活が楽しくなります。ちなみにわしはテントに入ったら、先ずはすぐにキジ靴を履いてしまいます。雪まみれでテントに転がり込んだ時でも、これさえ履いてしまえば実に快適。ダウンなどが入った温かそうな“テントシューズ”というのも売っていますが、高価で、かさばるし、内履き用だから濡れたり破けたりするとアウトなので、特にハードな山行では全く用無しです。
キジ靴を購入する際の注意点としては、①ゴアテックス製で②2~3本指のもの(予備手袋として使わないでキジ靴専用ならば2本指。予備手袋も兼ねるならば3本指。3本指の場合は足が入るか?試し履きをしたほうがいい。)で、③なるべく長いもので、且つ、④手のヒラ部分にしっかりした滑り止めが付いているものを選ぶべし。それと、“キジ靴”は商品名ではないので、くれぐれも店員に「キジ靴ください!」とは言わないこと。「なんスか、それ?」とヘンな顔をされるでしょう。
PS;蛇足ではありますが、山屋さんなら誰でも知っている“キジ”についてのお話し。「オオキジ(大キジ)・コキジ(小キジ)・カラキジ(空キジ)・ウワキジ(上キジ)・キジ紙(キジガミ、キジッペ)・キジ場・キジめし…」。キジにまつわる山の隠語はたくさんある。けれど、男女ともに「キジ行ってきま~す!(キジ撃ってきます)」とは言うが、「お花を摘んできま~す!」と言う女の人は見たことがないなぁ。わしが知っている女性が品がないだけなのかな?最近の山ガールはどうなのよ?
… お食事中の人にはたいへん失礼いたしました。
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