エイド・クライミング(人工登攀) で使うギアを久々に押入れの奥から引っ張り出してきました。最近ではとんと出番ががない日陰モノたちです。アブミ・ロックハンマー・ハーケン・フィフィ・ジャンピングセット・リングボルト・スカイフック・ユマールなどなど…。
もちろんボルト連打なんて非道いことはやったことはありませんし、コパーヘッドみたいな恐ろしげなギアを使うようなヤバいルートや、海外のビッグウォールなどへ行ったこともありません。「んじゃ、こんなギア使わねぇヨ!」って言われそうですが、人工登攀全盛時代とは違い、本チャンルートの残置支点はかなり古くなってます。リングが飛んでいたりボルト自体が抜けていたり、グラグラの腐ったハーケンだったりがあたりまえ。墜落はロシアンルーレットみたいな危険な状態(実際に、前・後のパーティーがアブミに乗り込んだ瞬間にボルトが抜けて墜落したのを2度見たことがある。)なので、穂高屏風岩や一ノ倉沢といったクラシックなエイドルートといえども慎重にネイリングしながら登る必要があります。初めて行くような本チャンルートの前にはいつも不安な気持ちでいっぱいだったから、不安を解消するために高田馬場カモシカや目白カラファテに行っては、少しずつ買い揃えたものです。エイド・クライミングは、フリーとはまた違い、「ギアをいかに有効に使いこなしたり工夫して登る、という面白さ」もあるように思うのですが、フリークライミング全盛になってからはとても肩身が狭く、忌み嫌われているようです。小川山とかのフリーのゲレンデでこういうギアをぶら下げていると、要注意人物と目されてブン殴られるかも
なかでもおすすめのギアは、「リベットハンガー」と「リムーバブルボルト」。リベットハンガーはスモールナッツ(ナット部がスライドできるもの)でも代用できる。クライムテック社のリムーバブルボルトは、リングボルトが抜け落ちた穴に差し込んで支点とする優れもので、長いことお店に無かったのですが最近になって復活したもようです
写真のアブミは昔、「山の店たんね」で作ってもらった貴重(?)なハンドメイド品。あまりにも小さなお店なので見つけるのに苦労し、何度もリングワンデリングをした覚えがありますが、まだあるのでしょうか?
バイルの先っぽだけみたいのでカラビナがかけられるやつがあったらください。
投稿情報: 宋一孝。 | 2011/04/23 09:24