このヘルメットも、トロール社のウィランス・シットハーネスとともにクライマーの定番ギアでしたね。通称『ガリヘル』。ほとんどのクライマーがこいつを被っていました。「これぞアルパインクライマーだ!」って感じ(よくわからんが)で、とにかくカッコ良かったのだ。でも、今だにこのコンビを愛用しているの人は、年配の沢ヤさんぐらいかも?
非常にシンプルなフォルム。機能的でしかも頑丈。前後に装着されたゴムはヘッドランプやトポを挟んでおくのに便利だったし、頭をスッポリと包み込んでくれる大きめのサイズ、あのオーソドックスなフォルムと堅牢さがどれだけ安心感を与えてくれたことか。
10~15年ほど前に本国フランスで製造中止が決まったあとも、人気の高い日本向けにしばらくは販売したらしい。今でもオールドファンは多いようで、ネットオークションでも出品されるやみるみる入札者が殺到してしまいます。
それにしても、最近のヘルメットはどれもなぜか小さい…。小さすぎる!何でだろうか?外人さんはあんなにズータイがデカいのに、そんなにも頭が小さいんかいな?それともワシの頭がデカすぎるのだろうか。おまけにチャチな造りで、デザインもド派手なものだから、なかなか気に入ったのがないのです
写真左は、現在よく使っているブラックダイヤモンド社のハーフドーム(2代目)。『ガリヘル』と比べてやや小ぶりですが、他に無いから…、まぁまぁ合格点かな…、一応。
写真右は、ヤフオクでゲットした『ガリヘル』の最後期モデル(3代目)ですが、フランスの名クライマー、ルネ・デメゾン氏がデザインしたと言われる、2世代ほど前の「Galibier」のロゴ部がステッカーじゃなくてアルミプレートだったモデルが最もカッコイイ。
ところで、フリークライマーはヘルメットを被らないのが一般的(?)なようだ。「アルパインクライマー・沢ヤ→ヘボ→ヘルメット→ハゲる→ダサい」「フリークライマー→上手い→髪をなびかせて登る姿→かっこイイ」、というヘンな図式が出来上がっているのか。しかし最近は、フリークライミング協会による「ロクスノ」や「フリーファン」誌上でのアピールのせいか少しづつ被っている人を見かけるようになりました。ヘルメットを被るのも被らないのも本人の自由だし、山は自己責任だから状況に合わせて自分で判断すればいいのです。ちなみに我々の場合は、ゲレンデでもリードは必ず被るようにしています。特にクラックの場合はプロテクションが真下にくることが多いので、落ちたら足がロープに絡みやすく、逆さまになって頭を岩に打つ危険性が高いからです。
まだ、頭をカチ割って死にたくはないからね。
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