5月某日、久しぶりに水道橋『さかいやスポーツ』へ行った。ますます繁盛してる様子で、かなり店舗が増えて(現在7店舗)いてビックリ。学生街ということもあり、時節がら大学山岳部系の先輩と新入生で賑わっており、もう30年も前に先輩に連れられて初めて訪れた日のことを思い出しながら、とても懐かしかった。
当時、大学のある八王子からわざわざ水道橋まで買い出しに来たのは、うちの大学が神田にあった時代からの流れだったんだと思う。あの頃、「さかいや」は確かまだ水道橋本店(現・ウェア館)と、御茶ノ水店(現・グリーンライフスポーツ)しか無かったと思う。3階建ての狭い店は、雑然としていて山道具がビッシリと溢れ、現在のように広々としたオシャレなお店には程遠かった。ポリタン・飯盒・ブキ・ヘッドランプ・キャラバンシューズ(!)・コンパス・ソックス・雨具・シュラフなどの個人装備を皆で買い揃えたのだが、初めて見る山道具はどれもがもの珍しく、これから始まる未知の世界を想像してワクワクしたものだ。
その時に買った山道具のうち、“ハイパロンレインウェア”と、“スリーピングバッグ・ダクロンスタンダード”が、『モンベル』との出会いでした。親しみやすく優れたデザインと高いクオリティ…、なのに低価格。欧米の輸入品と比べても遜色ない…、いや、むしろとても魅力的に見えたものです。その日以来、モンベルはもっとも愛着のあるブランドになった。タープ、ツェルト、“オーロンのソックスやセーター”、“ウイックロンラガーシャツ”、etc…、シンサレートが封入された“スーパードリューパーカー”っていうオーバーヤッケや、内側が起毛された“ゴアテックスシュラフカバー”も名品でした。これらのほとんどが、“オールドモンベル”と言われる(?)時代のオリジナリティー溢れる定番商品で、かなり売れたことと思う。それからのモンベルはご存知のように飛ぶ鳥を落とす勢いで、あっという間に世界的にも有名なビッグブランドへと成長していった。
最近では、個人的にはモンベル製品を買う機会はほとんどなくなってしまったけれど、『モンベル』とか『さかいや』と聞くと、なんだか妙な懐かしさと気恥ずかしさでいっぱいになるのです。
1981~1982
年当時の、
雑誌「山と渓谷」の広告より
PS;「さかいやスポーツ」
とても懐かしいものを発見しました。雑誌『山と渓谷№556』(1983年5月号)の裏表紙に載った「カリマー」の広告で、30年前の当時のさかいやスポーツを紹介したものです。社長もスタッフも、みんな若い!若い!
この小さなお店に、僕らはワクワクしたのだ。
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